神戸・三宮を歩行者優先の都市へ 新たな移動手段2種類の実証実験
2022/02/02 19:30
決められたルートを自動走行するゲキダンイイノ社製の新型モビリティ=神戸市中央区浪花町(撮影・長嶺麻子)
神戸・三宮で2日、新たなモビリティ(移動手段)の実証実験が始まった。街の回遊性向上を目指すもので、神戸市と関西電力などが実施。同市が進める三宮の再整備では、車中心から歩行者優先の都市へ転換を図っており、実験ではモビリティ導入に向けた課題を探る。
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【写真】低速小型モビリティ
実験で使うモビリティは2種類。旧居留地の広場では、関西電力の子会社・ゲキダンイイノ社製の新型モビリティ(幅70センチ、奥行き110センチ、高さ103センチ)が3日まで走る。Y字形の合板を組み上げた家具のような外観で、3人が立ち乗りできる。決められたコースを自動運転。歩くほどの速さで移動し、歩行者を感知すると減速・停止する。
もう1種類は、京都市のテムザック社製の四輪駆動モビリティ。最高時速6キロで、国際会館前交差点から大丸神戸店前までの歩道約550メートルを11日まで走る。始点と終点にはモビリティスポット(拠点)も設置。試乗した人へのアンケートやカメラ映像の人工知能(AI)解析で、危険箇所や周りの歩行者への影響を調べる。
ゲキダンイイノ社の嶋田悠介社長は「将来、幅広い年齢層の移動手段として、回遊性の向上に貢献できれば」と話した。(長谷部崇)