丹波・梶原遺跡の犂、淡路の景勝地・絵島が県指定文化財に 農業技術の転機、名所観賞の実態伝える

2022/02/17 18:10

梶原遺跡から出土した犂(丹波市教委提供)

 兵庫県教育委員会は17日、丹波市市島町の梶原遺跡で出土した7世紀の犂2組を県指定文化財(考古資料)に、淡路市岩屋の景勝地・絵島を同(名勝)にすると決めた。犂は日本の農業技術の転機を、絵島は各時代における名所観賞の実態を伝える貴重な資料として評価した。県指定文化財は計874件になる。 関連ニュース 大天守の“殿”不在の謎 しゃちほこは全て雌? 姫路城 平清盛が10年暮らした「お気に入りの地」 その理由が一目で分かる高台を訪ねた まるで橋…役割終え湖に沈むダム 選奨土木遺産に

 犂は牛馬に引かせて田畑を耕す農具。今回、文化財指定される犂は、1992~93年の発掘で古代の流路遺構から出土した。共に見つかった土器の形式から7世紀中~後期に使われたとみられる。
 7~8世紀の犂は国内で11組しか見つかっておらず、完全な形で残っているのは同遺跡のものだけ。また、国内最古級の犂であり、農耕に動物を用いる技術が大陸から伝わった過程を知ることができるという。
 絵島は岩屋漁港内に浮かぶ周囲200メートル、標高13メートルの小島。平安時代から月の名所として知られ、清少納言の枕草子には「島は絵島」と記されている。西行も「千鳥なく絵島の浦に澄む月を…」と和歌に詠んだ。
 近世には図会や地誌に記される名所として、明治・大正期には絵画や写真などの題材となった。今も中秋の名月を楽しむ催しが開催されており、各時代の観賞方法の変遷がうかがえる点で高い学術的価値を有するとした。
 また、1889(明治22)年に建てられた宍粟市山崎町鹿沢の山崎歴史民俗資料館(旧龍野治安裁判所山崎出張所)を県登録文化財にすることも決めた。県登録文化財は計25件となる。(古根川淳也)

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