明石市の副市長2人、任期途中で退任 市長と確執との指摘も 総務局長も、主要ポスト軒並み不在に
2022/03/28 20:45
副市長2人の退任を発表する泉房穂市長=明石市役所
兵庫県明石市の泉房穂市長は28日、副市長2人がいずれも任期途中で退任すると発表した。31日付。後任人事は決まっていない。主要ポストの総務局長も同日付で早期退職する予定で、市政運営を担う中心メンバーが一度に退く異例の事態となっている。
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退任するのは、和田満副市長(67)と宮脇俊夫副市長(61)。泉市長は「2人から年明けに相談があり、慰留していた」と説明したが、関係者によると、市政運営を巡って市長と副市長との間に確執があったとみられる。
和田、宮脇両氏とも市職員出身。和田氏は2012年7月に副市長に就いて以来、福祉や子育て分野などを担当し、現在3期目の途中だった。宮脇氏は19年5月に就任し、総務や政策企画、都市整備などを担当。1期目の任期を約1年1カ月残していた。
泉市長はこの日の会見で「2人から、今後9年にわたる長期総合計画が4月から始まるのに合わせて区切りをつけたいと申し出を受けた」と経緯を説明。「感謝とねぎらいの言葉を贈りたい」と述べ、問題やトラブルはなかったとした。
後任人事について泉市長は会見後、自身のツイッターに「次の副市長2名については、早ければ来週にも提案したい。うち1名は当然に女性の予定だ」と投稿した。
同市では、泉市長が就任する直前の11年4月にも、当時の副市長2人が同時に辞めており、ナンバー2の不在は、その時以来となる。(長尾亮太)