柳本晶一氏が尼崎市教委顧問を退任 体罰相次いだ市立尼崎高改革、現場から反発受け
2022/03/29 18:28
尼崎市役所=尼崎市東七松町1
2019年に部活動での体罰が相次ぎ発覚した尼崎市立尼崎高校の改革を巡り、同市教育委員会は、改革のため非常勤顧問に招いたバレーボール女子日本代表元監督の柳本晶一氏(70)が31日付で退任すると明らかにした。
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柳本氏は男子バレーボール部や硬式野球部の体罰問題を受け、19年に市教委の改革担当顧問に就任。体罰問題に揺れた大阪市立桜宮高などとの連携協定などを進め、21年5月には改革を進めるため市立尼崎高内に設置された「経営企画部」のメンバーにもなった。
だが、同部は教職員らの反発を受け3カ月足らずで廃止。部活動を活動実績に応じてランク付けし、予算を傾斜配分する案を示していたことも分かり、「勝利至上主義を再び助長しかねない」と批判を浴びた。
昨年8月以降は東京五輪やワールドマスターズゲームズなどの会議で出張が相次ぎ、一度も出勤していなかった。市教委は「改革は学校主体で取り組んだ方が良いと判断した」として、22年度の委嘱契約は更新しないことを決定。柳本氏は「残念だが仕方ない。改革を頑張ってほしい」と話したという。(広畑千春)