夢の舞台彩った逸品120点 タカラヅカ服飾文化に特化した大規模展覧会 神戸ファッション美術館
2022/05/01 15:12
公演のフィナーレで登場する大階段をイメージした記念撮影スポット=神戸市東灘区向洋町中2、神戸ファッション美術館
夢の舞台を彩ったドレスがすぐ目の前に。「一日中、見ていたいわ~」と、会場のあちこちでため息が漏れる展覧会「華麗なる宝塚歌劇衣装の世界」(神戸新聞社など主催)が、神戸市東灘区の神戸ファッション美術館で開催中だ。きらびやかな衣装や帽子、靴、小道具など約120点が、奥深い美の世界に誘う。
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1914年の初公演以来、宝塚歌劇の服飾文化に特化した大規模な展覧会は初めてという。
物語の世界観や役柄の魅力を伝えると同時に、動きやすさも備える。観客の目にも、アップの映像や写真にも、色鮮やかな照明にも、それぞれに麗しく映える、丁寧な造り。ガラスケースには入れず、360度どこからでも眺められる展示がうれしい。
兵庫ゆかりの世界的ファッションデザイナー、コシノヒロコさんや故高田賢三さんによる衣装も。アニメや漫画、ゲームが原作の作品も多く、多彩なコスチュームがそろう。和装から西洋やアジア、中近東の服飾と国際色も豊か。「ベルサイユのばら」シリーズで使った「ステファン人形」など小道具にも注目したい。
公演時の映像や写真もあり、衣装が躍動する姿を想像できて楽しい。専属デザイナーや衣装スタッフの技や情熱も伝わり、観劇の楽しみを一層深めてくれる。
フィナーレを飾る舞台装置「大階段」をイメージし、記念撮影スポットにした。隣で公演の映像が流れる中、「体がリズムを刻んでしまう」と興奮する声が上がっていた。
6月12日まで。月曜休館。一般1000円ほか。神戸ファッション美術館TEL078・858・0050
(小林伸哉)