大天守背に幽玄の舞 かがり火ともし、幻想的に薪能 2500人を魅了 姫路お城まつり開幕
2022/05/20 21:37
世界文化遺産・国宝姫路城を背景に演じられた薪能=20日夜、姫路城三の丸広場(撮影・大山伸一郎)
初夏の城下町を彩る「第72回姫路お城まつり」が20日に開幕し、姫路城三の丸広場で恒例の「姫路城薪能」があった。かがり火に浮かぶ大天守を背景に幽玄の世界を演出し、観客2500人を魅了した。
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夕暮れが迫る中、源氏物語をテーマにした能「半蔀」で幕開け。夫婦げんかを描いた狂言「鎌腹」は、怠け者の夫と強気な妻との軽妙な掛け合いが会場の笑いを誘った。日没後はまきに火が入り、さらに幻想的に。最終演目の能「土蜘蛛」では、放物線を描くように白糸を放つ妖怪と武者の闘いに観衆が見入った。
まつりは22日まで。21日には大パレードなどが姫路城周辺で行われる。パレードは新型コロナウイルスの影響で2020年は中止、昨年は規模を縮小して秋に行われ、通常開催は3年ぶりになる。(井上 駿)