光本・尼崎市議に辞職勧告決議 政活費不適切処理疑い、市議会が全会一致 議長、告訴・告発の方針
2022/06/28 22:13
尼崎市議会本会議に出席する光本圭佑議員=尼崎市役所
兵庫県尼崎市の光本圭佑市議(42)が所属会派の政務活動費(政活費)を不適切に処理していた疑いを巡り、同市議会の前迫直美議長は28日、光本市議の刑事告訴・告発を視野に真相究明を進める方針を明らかにした。市議会は同日、光本市議への辞職勧告決議を全会一致で可決。ただ勧告に法的拘束力はなく、光本市議は取材に対し、現時点で辞職する考えはないとした。
関連ニュース
「同意なし」政活費引き出し 尼崎市の光本市議が維新を離党 パソコン納品書偽造疑いも
政活費でパソコンなど76万円分購入、個人で得た「ポイント」報告せず 尼崎市の光本市議
維新の市議、会派同意得ずに政活費250万円引き出す 10回に分け1日で 尼崎
光本市議を巡っては今年4月、所属していた会派「日本維新の会」(17日に除名)の政活費口座から250万円を会派の同意なく引き出したほか、昨年8月に政活費でパソコンなど約76万円分を購入した際に納品書を自作した私文書偽造などの疑いなどが浮上している。
前迫議長は本会議で、全容解明のためには告訴や告発も必要だと明言した上で、28日設置した特別委員会で「(政活費を扱う)制度改善にも取り組む」とした。
一方、光本市議は本会議で、兵庫県警に自ら捜査を依頼したとし「捜査の進捗に合わせ、市民への説明責任を果たしていく」と弁明。辞職勧告に対しては「捜査機関の結論もないままされることは誠に遺憾。出金した政活費は全額返金し、流用の事実はない」と述べた。
市議会の各会派は「議会の調査には『弁護士を通さなければ話せない』の一点張り。警察の捜査より前に、議会の調査に応じるべきだ」などと求めた。(広畑千春)