本物!? 倉庫の屋根に横たわる「戦闘機の胴体」

2022/07/29 16:00

倉庫の屋根にぽつりと置かれた戦闘機=兵庫県加古川市八幡町

 倉庫の屋根に、灰色の飛行機の胴体が横たわる。兵庫県加古川市八幡町の県道を車で走行中、目を見張る光景に出合った。幅約1メートル30センチ、全長4メートル50センチ以上はある。中古機械の輸出販売会社「神戸電子機械」(稲美町)の関連施設だ。 関連ニュース 戦闘機の紫電改“搭乗”できます 操縦席をリアルに再現 上空高度2千mで撃墜され脱出「死んでたまるか」 19歳の少年飛行兵、終戦2日前の出撃 紫電改で実戦「日本一の戦闘機。ただ悲しみがこびりついておる」94歳男性

 「本物の『F86』だと思う。米国製の初期のジェット戦闘機。父は珍しい物を集めるのが好きな人だったから」。同社の白井敬二社長(64)が教えてくれた。同社の創業者で、約10年前に亡くなった父哲雄さんが1984年以降、米国の払い下げで入札し、購入したという。しかし、白井社長自身は「全く(戦闘機に)興味がないんです。会社の看板代わりかな」
 翼はなく、大空を飛んだ往事の姿ではない。少し寂しそうだが、看板の役割を全うする姿に「老兵の誇り」を見た。(千葉翔大)

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ