一足早く芸術の秋、神戸に 「六甲ミーツ・アート」開幕 8月スタートで例年より2週間会期長く

2022/08/27 06:00

「kammy+OK!」による作品「六甲山の乳搾り」。美しい眺望とともに鑑賞できる=神戸市灘区六甲山町、六甲ガーデンテラス(撮影・中西幸大)

 神戸・六甲山上の観光施設10カ所を彩る現代アートの祭典「六甲ミーツ・アート芸術散歩2022」が27日に開幕する。全国から公募と招待の作家38組が出品。彫刻やインスタレーションなど約40点が、山の緑や海を望む絶景に映えて、見る者の想像をかき立てる。 関連ニュース 【写真】廃品で表現したイノシシなど、ユニークな作品が並ぶ 六甲山歩いて芸術に出合おう 「ミーツ・アート」今年は8月27日開幕 「あれ邪魔やな」六甲山上、鉄塔などが異様な存在感 放置のロープウエー跡、撤去できない理由があった

 六甲山観光などが毎年開いて13回目。今回初めて8月から開幕し、例年より会期を約2週間延ばす。
 公募大賞グランプリは、二ノ宮久里那さんが毛糸で14年間編み続け、100平方メートルを超える大きさとなった作品。色とりどりの布地が、増殖を続ける生き物のようで強い存在感を放つ。
 にしかわしょう子さんは、ヤギの飼育を楽しげに実演して「他者と心地よい距離感で平和に共生する」ための方法を真面目に探る。安藤忠雄さん設計の「風の教会」は、大巻伸嗣さんの手で赤い光の空間に変身し、20年以上鳴っていなかった鐘の音を響かせる。ほかには、車が池に突っ込むオブジェなどが驚きを呼ぶ一方、内省に誘う数々の作品も印象深い。
 11月23日まで。会期中無休(六甲山サイレンスリゾートのみ休業日あり)。有料の5会場に入れる鑑賞パスポートは、会場での購入なら中学生以上2500円など。インフォメーションTEL078・891・0048
(小林伸哉)

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