女子選手の道、私がつくる プロボクシング東洋太平洋女子ミニマム級王者の千本瑞規さん

2022/09/16 05:30

プロボクシング東洋太平洋女子ミニマム級王者の千本瑞規さん=東京都品川区、ワタナベジム

 「世界チャンピオンには、なります」。口ぶりに確固たる意志がみなぎる。 関連ニュース 日本料理店の女将、昼の顔はキックボクサー フィットネスもOK、女子元世界王者がプロデュース ボクシングジム開業 女子学生、土俵なしで全国V たった1人の相撲部員 神戸親和女子大1年・古瀬「目標は世界一」

 中学生の頃、兄に続いてボクシングを始め、「奥深さ」に魅了された。芦屋大時代に日本トップ級の仲間と技術を高め合い、全日本選手権で準優勝した。2018年に上京し、ワタナベジム(東京都品川区)に入門してプロ転向。翌19年に日本タイトルを獲得、21年には現世界王者の黒木優子選手を破り、東洋太平洋の王座に就いた。今は世界挑戦の機会を待ちながら「牙を磨いている」ところだ。
 「女子だって面白いボクシングを見せられんねんで」と証明するために、リングに上がるのだという。プロに転向する際、周囲からは反対意見が噴出した。「食べていけない」「けがが怖い」…。実際、ファイトマネーで生活するのは男子選手以上に厳しいと痛感しているし、けがも絶えない。それでも「ボクシングをやりたい女の子が諦めなくていいように、私が道をつくりたい」と力を込める。
 17日にメルパルクホール大阪(大阪市)で防衛戦に臨む。関西で初めての凱旋(がいせん)試合。「盛り上がる試合を見せる。ガンガン、関西パワーをもらえたら」(永見将人)

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