尼崎市会の維新会派がホームページ費に政活費 市に1万6千円の返還請求命じる 神戸地裁

2022/09/27 20:31

尼崎市役所=尼崎市東七松町1

 兵庫県尼崎市議会の会派「日本維新の会」がホームページの費用に政務活動費(政活費)を充てたことを巡り、「所属議員の宣伝という要素が濃厚」として一部費用を会派に返還させるよう、市民らが稲村和美市長に求めた訴訟の判決が27日、神戸地裁であった。高松宏之裁判長は、少なくともホームページの12%は政活費を本来充てる活動との「合理的関連性が否定される」とし相当額約1万6千円を返還請求するよう命じた。 関連ニュース 政活費不正疑惑、各地に飛び火 市民感覚とかけ離れた実態 尼崎市議・政活費問題でオンブズ 住民監査請求を提出「全額返還すべき」 光本・尼崎市議に辞職勧告決議 政活費不適切処理疑い、市議会が全会一致議長、告訴・告発の方針

 判決によると、同会派は2019年度にホームページのサポート代金13万800円を政活費の広報費として支出。原告側はページに議員の写真やプロフィルを載せるのは議員の宣伝と主張し、約2万2千円を返還させるよう求めていた。
 高松裁判長は市の条例などを基に、市政報告や住民との意見交換、政務活動との間に合理的関連性を欠く場合は「政活費の支出は許されない」と指摘。関連性が否定される部分の面積をページから算出した。判決を受け、同会派は「返還請求があれば、会派内で検討したい」としている。

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