県教委、来春の中学卒業対象者に高校進学希望調査 公立高希望は517人減
2022/10/03 17:00
今春の公立高校一般入試で試験の開始を待つ受験生ら=3月11日、西宮市内
兵庫県教育委員会は3日、県内の国公立中学を来春卒業する4万4121人を対象に実施した進学希望調査(9月1日現在)の結果を発表した。高校進学希望率は99・1%。県内全日制公立高の希望者は3万5591人で前年度より517人減る一方、私立高や通信制など多様な学び方を選ぶ生徒が増えた。2025年度に県立高14校を6校に再編する計画が今年7月に発表されたが、対象校の希望者数に目立った影響は見られなかった。発表直後の調査だったためで、影響が具体化するのは今後になるとみられる。
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調査対象の中学3年生は前年度より116人多く、2年連続で増加。高校の進学希望者は4万3730人、専修学校などは137人、就職は72人、進路未定は182人だった。
県内私立高の希望者は2183人で同116人増え、県外の私立高も同54人増の1195人だった。20年度に私立高の授業料が所得制限はあるものの無償化され、増加傾向が続く。
また、県外などに本校を置く広域通信制の希望者も同187人増の1355人で、不登校などを背景に多様な学び方を選ぶ傾向が見られるという。
県立高再編の対象校では、現在の中学3年生が高校3年になる年に、新入生がいなくなる学校がある。ただ、神戸市西区では伊川谷北が287人(同47人増)、伊川谷が202人(同28人増)といずれも増加。一方、姫路市では姫路南が340人(同32人減)、網干が89人(同21人減)、家島が8人(同4人減)といずれも減少するなど、傾向に規則性は見られなかった。
調査は7月中旬から8月末に実施。県教委は「再編発表(7月14日)直後のため中学生が熟慮できていないとみられる」とした。
22年度の定員で算定した公立高学科・コース別の希望倍率は、農業・動物科学3・25倍▽御影・総合人間系コース3・05倍▽神戸・総合理学2・98倍-の順に高かった。
募集定員の発表は10月下旬の予定。(古根川淳也)
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