寝入っている乗客見落とし回送運転 阪急バスに「文書警告」 終点で規定の確認せず
2022/10/04 16:55
阪急バスのロゴマーク
阪急バス猪名川営業所(兵庫県猪名川町)の男性運転手が3月、路線バスの終点で寝過ごした乗客に気付かないまま出発地点に戻ったとして、国土交通省神戸運輸監理部は4日、道路運送法違反などで同社(大阪府豊中市)を文書警告した。
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同部や同社によると、3月24日午後10時20分ごろ、阪急川西能勢口駅発けやき坂二丁目行きの路線バスが終点に到着した際、後方の座席で寝入っていた女性客1人を運転手が見落とした。バスを回送運転させ約10分後、同駅に戻った時点で女性に気付いたという。
同社の規定では、運転手は終点に到着後、バス内部を歩いて乗客や忘れ物が残っていないか確認する必要がある。運転手は社内調査に「運転席から立ち上がらず、後ろを振り返って確認しただけだった」と話しているという。同部は同社の指導、監督が不適切だったと判断した。