少年事件の記録、永久保存はゼロ 神戸連続児童殺傷事件をはじめ1件もなし 神戸家裁
2022/10/21 06:00
25年前に発生した神戸連続児童殺傷事件の全記録廃棄が明らかになった神戸家庭裁判所=20日午前8時34分、神戸市中央区荒田町3(撮影・小林良多)
1997年に起きた神戸連続児童殺傷事件の全記録が廃棄された問題で、神戸家裁は20日、特別保存(永久保存)をしている少年事件記録は1件もなく、「ゼロ」だと明らかにした。
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未成年が犯した少年事件の記録は、内規で原則「少年が26歳に達するまで」と保存期間が定められ、家裁はこれを過ぎると廃棄する。ただ、最高裁は運用に関する通達で「世相を反映した事件」「全国的に社会の耳目を集めた事件」などの記録は廃棄せず、永久保存するよう定めている。
取材に応じた神戸家裁の職員は同日、廃棄が分かった連続児童殺傷事件をはじめ、少年事件では永久保存の記録はないと説明。一方、家庭内の紛争などを扱う「家事事件」は3件の記録が永久保存されているとした。(霍見真一郎)
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