26年前の「がんばろうKOBE」に思い重ね オリックス日本一、喜ぶ神戸のファン

2022/10/30 22:30

「イチロー!」。おなじみの「イチローコール」が、スタンドに戻ってきた=1996年3月31日、神戸市須磨区、グリーンスタジアム神戸

 プロ野球オリックスの26年ぶりの日本一に、前回の本拠地で「がんばろうKOBE」を合言葉に躍進を支えた神戸のファンも喜びを爆発させた。 関連ニュース イチロー氏「熱い気持ち呼び起こしてくれた」 オリックス日本一を祝福 【写真】パリーグ連覇と日本一を成し遂げ、場内を一周するオリックスの選手たち=1996年10月24日、GS神戸 「【写真】大正筋商店街で地元ファンに出迎えられる仰木監督らオリックスナイン=2005年


 「最後まで諦めず『全員野球』を貫いた。(当時の)仰木(彬)監督も目指した姿」と、26年前を重ね合わせたのは、神戸市長田区の大正筋商店街で日本茶販売店を営む男性(73)。長い低迷を経て、台頭した若手がチームを引っ張った点に「商店街も次の世代が育ってきた。同じように飛躍できたら」と期待を込めた。

 前回の日本一は、阪神・淡路大震災で沈んでいた街に希望をもたらした。「今回も新型コロナウイルス禍やウクライナ侵攻などの暗いニュースを吹き飛ばしてくれた」と歓迎した。男性の店は31日から優勝セールを始めるという。

 前身に当たる阪急ブレーブス時代からのファンという同市北区の男性会社員(44)は「ブレーブス時代からチームを知り尽くす中嶋(聡)監督の采配が光った。日本一は格別」。今年は20試合以上、球場に足を運んで応援した。「一時はリーグ優勝を諦めかけたが、若手が活躍するチームを親のような気持ちで見守ってきた」

 神宮球場で優勝の瞬間に立ち会ったのは、同市兵庫区の男性会社員(27)。0歳から球場で応援してきたといい「自分の目で優勝を見届けられて幸せ」と感慨に浸った。今年の日本シリーズは7試合中5試合を球場で見た。「第5戦のサヨナラ勝ちで流れが変わった」と振り返った。
 かつてオリックス応援会に所属し、26年前の日本一を球場で見届けたという西宮市出身の男性会社員(58)は「若手の活躍がうれしい。この強さは当分続きそう」と、来シーズンにも期待した。(高見雄樹、小森有喜)

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