20代市職員がイベント運営費50万円を着服 口座の通帳抜き取り7回出金「ローンの返済に充てた」 尼崎
2022/10/31 21:17
尼崎市役所=尼崎市東七松町1
兵庫県尼崎市教育委員会は31日、担当していた市民参加型イベントの実行委員会の運営費約50万円を着服したとして、20代の男性職員を懲戒免職処分にした。また管理監督責任を問い、当時の上司の男性部長を戒告、男性課長を減給3カ月(10分の1)、男性係長を同1カ月(同)とした。男性職員は全額を返済した。
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イベントは毎年恒例のもので、運営費は市民の参加料や企業からの協賛金で賄っている。市教委は謝罪し「非常に重く受け止め、再発防止に向け、綱紀粛正に努める」とする一方、具体的なイベント名については「上司を含め処分者の特定につながるため、差し控えたい」とした。
市教委によると、男性職員はイベントの実行委員会で口座管理を担当。口座には19年度までの繰り越し分が残っており、2020年4月21日から10月8日にかけ、7回にわたり、大半に当たる計49万9千円を着服した。
通帳と印鑑はそれぞれ別のキャビネットで保管し、上司の係長が鍵を管理していたが、男性職員は通帳と印鑑を抜き取り、鍵だけを戻していた。20年度以降は新型コロナウイルス禍などでイベントが中止になり、気付かれないままに。本年度から担当になった別の職員が点検したところ、通帳がないため男性職員に問い合わせると「なくした」と答えられて再発行すると、残高が424円になっていたことで発覚した。
男性職員は6月末に全額を返済したが、7月に取引履歴を確認したところ、7回の出金が判明。同25日になり「クレジットカードローンの返済に充てた」と認めた。男性職員には、ギャンブルやブランド品購入などで借金があったという。
(広畑千春)