【更新】出直し太子町長選、前職敗れる 新人の元教育長、沖汐氏が当選

2022/11/14 11:10

初当選を確実とし、万歳三唱で喜ぶ沖汐守彦氏=13日午後8時43分、兵庫県太子町蓮常寺(撮影・大山伸一郎)

 議会の不信任決議を受け、前町長が失職したことに伴う兵庫県太子町の出直し町長選は13日投開票され、無所属新人で元町教育長の沖汐守彦氏(65)が前職服部千秋氏(63)を破り、初当選した。沖汐氏は14日午前に初登庁し、「公約を着実に実行し、和のまち太子をつくっていこう」と職員らに訓示した。 関連ニュース 異例の不信任決議、太子町長と町議会はなぜ対立を続けたか 「当選確実」開票前になぜ分かる? 投票締め切り午後8時、報道各社が速報へ 警察関係者「選挙の警護が一番難しい」 大勢の聴衆、グータッチや写真撮影も

 投票率は49・54%で、2020年7月の前回を0・11ポイント下回った。沖汐氏の任期は公職選挙法の規定で13日からの4年間となる。
 服部氏は在任中の2期6年間、議会と激しく対立。議会は今年9月、前教育長(62)のセクハラ疑惑を積極的に調査しない服部氏に反発し、不信任決議を可決した。服部氏は議会を解散せず、異例の出直し町長選を選択した。
 選挙戦では町議14人のうち、11人が沖汐氏を支援。ここ数年、町役場では離職率が高く、危機感を抱く町職員組合も37年ぶりに特定候補の推薦を決め、沖汐氏を支えた。
 服部氏は前教育長のセクハラ疑惑への対応について「私が具体的に悪いことをしたわけではない」と街頭演説やビラで反論したが、町政の混乱による逆風は強かった。(直江 純)

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