〈彩前線〉樹齢1300年、人里離れた巨木に宿る風格の輝き 丹波・常瀧寺
2022/11/26 18:15
見頃を迎えた大銀杏。樹齢1300年と伝わる風格で来訪者を出迎える=丹波市青垣町大名草(ドローンで撮影)
針葉樹に囲まれた険しい山道を登り切り、開けた視界の先に黄金色の塊が見えた。幹回りは約11メートル。四方八方に伸びた枝先でイチョウの葉が揺れる。兵庫県丹波市青垣町大名草の「常瀧寺の大公孫樹」と呼ばれる巨木が最も華やかな時を迎えた。
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8世紀前半の開基と伝わる同寺は、戦国武将・明智光秀の丹波攻めで焼失するまで、今の境内から25分ほど登った山中にあった。その跡地に残ったイチョウは樹齢1300年と伝わり、兵庫県の天然記念物に指定されている。
高さ30メートルの威容のみならず、節くれ立った幹、枝から地面に伸びたこぶ状の突起など、古木らしい風格もまた来訪者を魅了する。
京都府福知山市から訪れた(52)夫妻は「人里から離れているからこそ、きれいなのかも」と息をのんでいた。同寺TEL0795・87・5145
(中西幸大、長嶺麻子)