田中希実、異例の出国前日にレース出場 陸上兵庫選手権・女子1500mで完勝

2022/07/09 20:40

女子1500メートル 4分10秒88でフィニッシュした田中希実

 世界選手権が開かれる米オレゴン州へ向け出国するのは10日で、その前日に地元兵庫でレース。常識を覆す挑戦を続ける田中希実(豊田自動織機、西脇工高出身)は調整の仕方も異例だ。女子1500メートルにオープン参加し、ぶっちぎりでフィニッシュ。「イメージづくりで最初の入りとラストの上がりを意識して出場した」と淡々と振り返った。 関連ニュース 田中希実「自信持って楽しむ」世界陸上代表入りで会見 複数種目で挑戦「調子整えるのに合っている」 田中希実、異例の2種目挑戦完遂 中距離と長距離「集中して楽しめた」 視線は世界へ 兵庫リレーカーニバルGP 田中希実、3種目代表へ「攻め切る」 陸上日本選手権女子1500m独走V、盤石の世界切符


 6月の日本選手権で代表入りを決めていた1500メートルと5000メートルに加え、辞退者が出た800メートルも世界ランキングで出場権を獲得。直前に滑り込んだ形で「(800メートルで)勝負できるかどうか以上に、運とか何かメッセージ的なものを受け取った方がいい」と中長距離3種目にエントリーを決めた。
 開幕の15日から過密日程になるが、「考えるより体を動かした方が早いタイプ」と意に介さない。レースを重ねる調整法にもつながり、この日はスタート直後から飛び出し、あっという間に後続を置き去りにした。
 かつてないチャレンジへ「3種目で自分の納得いく結果を出すのが一番の目標。そこでいかに楽しむか」と気持ちを高めていた。(今福寛子)

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