兵庫のサッカー少年と本場スペインの架け橋に 岡崎慎司さんがウエスカと提携、選抜30人を来春派遣へ

2022/11/17 18:30

6月に地元兵庫で子どもたちと交流した岡崎慎司(中央)。今度は故郷のサッカー少年と、かつてプレーしたスペインを結ぶ活動を始めた=神戸市西区

 サッカー元日本代表FWの岡崎慎司(36)=シントトロイデン、兵庫県宝塚市出身=が兵庫県とスペインを結ぶ活動を始めた。かつて在籍した同国のウエスカと提携し、来春、選考を通過した兵庫のサッカー少年を現地に派遣。自身は10年以上に及ぶ欧州生活で視野が広がったといい、「もっと早く知っていればと思う。こういう世界があるのかと刺激を受けてほしい」と熱く語る。 関連ニュース 岡崎慎司さんら構想、エコサッカー場完成 国内初導入の人工芝でスクール生が初蹴り 岡崎慎司選手「ここが自分たちのグラウンド」 神戸のサッカースクール拠点を初訪問 イニエスタ明言、来季のプレーは神戸で 今季中の復帰にも意欲 監修スクールは女子コース新設

 岡崎は2019年9月、当時スペイン2部リーグのウエスカに加入。市の人口は約5万人だが、入団セレモニーに約2千人が集まったという。「自分一人のために。初めての経験で縁を感じた」と、チーム最多の12ゴールで期待に応え、リーグ優勝と1部昇格に貢献した。
 プレー面の充実とともに、スペイン北東部に位置するウエスカ県での生活も満喫した。ピレネー山脈に抱かれた緑豊かなエリアで、11世紀末に建てられた修道院など歴史的建造物も点在する。何より住民との交流で、「日本人はいかに時間に追われているのか」と痛感。現地の人はよく散歩し、時間にとらわれない生き方をしており、驚いた。
 在籍2シーズンでウエスカを離れたが、クラブとの良好な関係は続き、今回の派遣を企画。ウエスカ側も建設中の宿泊兼練習施設の「最初のお客さんにしたい」と賛同したという。
 「SDHアカデミー ウエスカキャンプ」として実施し、期間は3月27日~4月4日。ウエスカのコーチ陣の指導を受け、現地チームとも対戦する。登山など自然も楽しみ、スペイン語を学ぶ機会もある。
 選考は12月6日、兵庫県在住の小学4、5年生各35人を対象に実施し、同5日午後3時までに申し込む。参加費1000円。合格者は計30人ほどを予定し、滞在費約30万円に加えて別途、航空代が必要。岡崎は「行くことで変わる。ウエスカの人、文化に触れてほしい」と挑戦を呼びかける。(有島弘記)
【申し込みリンク】こちら
【特集ページ】岡崎慎司×兵庫 サッカーでまちおこし

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