共感呼ぶ表現力磨く 平田オリザさんが学生に演劇指導

2021/07/24 05:30

平田オリザさん(左奥)の指導を受け、ワークショップに取り組む中高生=豊岡市民プラザ

 中高生がプロの劇作家から演劇の基礎を学ぶ「劇の学校」がこのほど、兵庫県豊岡市大手町の豊岡市民プラザで開かれた。但馬地域などから約10人が集まり、平田オリザさんの助言を受けながら即興劇を演じるなどして表現力を磨いた。 関連ニュース 豊岡演劇祭中止 平田オリザさん「府県またいでの移動自粛要請を考慮」 「オリザ氏のせいで市民活動が妨げられた」は事実誤認、豊岡市長が発言訂正 豊岡市長、平田オリザ氏関連の発言を訂正 事実誤認を認める

 中高生の表現力やコミュニケーション能力などを伸ばそうと、同市とNPO法人「プラッツ」が毎年実施している。
 参加者は運動着姿で声を出したり、体を支え合ったりして相手との息の合わせ方や距離の取り方などを体感。想像力や観察力を試すために、1~50のカードを無作為に選び、数字の大きい人ほど活発な趣味の人になりきるというお題などもあった。平田さんは「演劇は集団でイメージを共有した上で、観客を共感させる技術が必要」と伝えた。
 3人組での台本読みでは、椅子に座ったり雑誌やミカンなど小道具を使ったりしながら、タイミングや会話の間などを意識して、自然に会話しているように見える手法を実践した。
 日高高校演劇部の1年女子生徒(15)は「思ったよりも緊張せず楽しめた。もっと演技について勉強したい」と声を弾ませた。(末吉佳希)

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ