養父の八鹿病院、11月末で分娩休止 常勤医確保できず
2022/09/24 05:30
公立八鹿病院=養父市八鹿町八鹿
公立八鹿病院(兵庫県養父市八鹿町)は、産婦人科で行っている分娩(ぶんべん)を11月末で休止する。常勤医1人が6月末で退職し、後任を確保するめどが立っておらず、「これ以上の取り扱いは困難で、休止せざるを得ない」と判断した。12月以降は産婦人科を残し、診察や妊婦健診を継続するという。
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同病院によると、これまで常勤医2人と非常勤医で分娩に対応してきた。2021年度は156件の分娩実績がある。6月末に常勤医1人が退職したため、後任探しを進めてきたが、難航しているという。
同病院は、妊婦らに分娩休止をすでに伝えた。受診している人の出産は、公立豊岡病院(豊岡市)の「但馬こうのとり周産期医療センター」など、近隣の病院で受け入れてもらうことにしている。
同病院は「産後ケアの充実など地域に根付いた事業の展開を検討し、引き続き常勤の産科医確保に努めたい」としている。(桑名良典)