丹波市産の栗苗木を販売へ 生産組合が出荷準備

2020/12/11 05:30

丹波栗の苗木の出荷準備を行う丹波栗苗木生産組合の組合員ら=丹波市春日町小多利

 兵庫県丹波市産の栗苗木を広めようと、丹波栗苗木生産組合(同市)は14日から、丹精した苗木を販売する。同市春日町小多利の農地で出荷に向けた準備が行われており、同組合の由良和宏組合長は「丹波市内だけでなく、広い範囲の人々に向けて販売していきたい」と意気込んでいる。(綱嶋葉名) 関連ニュース サッカー皇后杯 INAC8強、ASハリマは敗退 僧侶と語らうイベント「ボウズ・カフェ」 丹波の寺で月1回開催 コロナ払いの願いも込めて 加東市観光協会に羽子板

 同組合は、丹波市丹波栗振興会の有志6人で結成。丹波栗がブランドとして定着している一方で、苗木は茨城県や岡山県など、他府県のものが流通している状況を受け、「丹波の風土で育ってきた優良な古木がある。苗木の丹波ブランドを一から育てていこう」と苗木生産に力を注いできた。
 育てているのは「銀寄」と「筑波」の2種類。
 2019年1月に台木となる苗の種をまき、移植や台木に付ける穂木の接ぎ木を行いながら、約2年をかけて育ててきた。穂木は、同組合員の河村修治さんが育てる、樹齢50年以上の木からよりすぐりのものを採取した。今年は夏場の雨不足で成長にばらつきがあったものの、出来は上々という。
 6日の作業では、同組合員や丹波市丹波栗振興会員ら8人が、苗木の大きさを測ってパワーショベルで掘り起こし、規格ごとに分類した。由良さんは「苗木を育てて生産者に供給するだけでなく、植え方や維持管理、選定作業や収穫などのノウハウを全て伝えていきたい」と話していた。
 苗木は、約90センチ以上の特等が1200円(税込み)、約90センチ以下の1等が千円(同)。

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