丹波の4校生徒ら火おこす 木製道具など使い独自に 東京パラ「採火式」

2021/08/13 05:30

ランタンに点火する氷上特別支援学校の生徒=丹波市春日町黒井

 24日に開幕する東京パラリンピックの聖火リレー「採火式」が12日、兵庫県内各地で始まり、同県丹波市では市内4校の生徒らが共同で火をおこした。乾電池とアルミホイルを使ったり、市販の火おこし器を活用したりと、各校が独自の方法で点火。ランタンにともされた火は「丹波の火」として、16日に集火式がある神戸市内の競技場に運ばれる。(藤森恵一郎) 関連ニュース 百日どりの缶詰と山田錦の日本酒をセットで 晩酌にもよし、北播磨のコラボ新土産は「播州×播州」 明石の「選べる制服」全中学生が対象 ブレザーに性別問わずスラックスでもスカートでも 来春から 三宮再整備の追い風つかめるか 神戸ハーバーランド全面開業30年、にぎわい回帰へ課題なお


 採火式は、同市が春日庁舎に隣接する市民ふれあい広場(同市春日町黒井)で予定していたが、雨のため近くの春日文化ホール前で行った。
 氷上特別支援学校、柏原、氷上、氷上西各高校から代表の生徒21人が参加。柏原高は「弓切り式」と呼ばれる方法を採用し、木製の道具を手で懸命に回して、摩擦で火をおこした。
 参加者は種火をろうそくにともし、氷上高が用意していたもみ殻に一斉に着火。氷上特別支援高等部3年の生徒会長(18)がその火を点火棒に採り、ランタンに慎重にともすと、拍手が湧き起こった。
 大役を無事果たした後藤さんは「火が付いてほっとした」とほほ笑み、「自分が付けた火がたくさんの人に見てもらえると思うとうれしい」と喜んだ。氷上西高1年の生徒(16)も「火が遠い東京に行くと思うと、不思議な気持ち」と感慨深げだった。
 その後、生徒たちは春日体育センター(同)でパラリンピック競技の「ボッチャ」を体験し、交流を深めた。
 ランタンは市役所本庁第2庁舎で、13日午前8時半~午後5時15分と15日午前8時半~正午に展示する。同県丹波篠山市では14日午後4時から、同市今田町上立杭にある丹波焼の現存最古の登り窯で採火式がある。

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