厳冬に耐えるけなげな石像 つららや氷、全身にまとい 丹波・高源寺

2022/02/08 05:30

水しぶきで凍ったお不動さん。寒さにじっと耐えている?=高源寺

 紅葉の名所で知られる高源寺(兵庫県丹波市青垣町桧倉)。本尊がある仏殿横の滝つぼで、小さな石像を見つけた。水しぶきを受け、つららや丸い氷を全身にまとっている。寒さに耐える姿がけなげに思える。 関連ニュース 幼少期過ごした家が「歴史建築」に 統治時代伝え評価、台湾で進む日本家屋の保存 明石市副市長がゴルフ中に倒れ死亡 目立った外傷なし 県警「病死の可能性が高い」 「涼宮ハルヒ」挿絵手がけ、加古川出身のイラストレーターいとうのいぢさん 地元での作品展盛況、思いなど聞く

 「水に関わる仏様で、お不動さんというんですよ」。山本祖登(そとう)住職(66)が教えてくれた。
 山本住職によると、同寺は鎌倉時代の1325年に創建。その後、織田信長の命を受けた明智光秀の「丹波攻め」で焼失したが、江戸時代の1799年に再建された。滝もそのころからあるという。「禅宗なので、本来は枯れ山水の庭になるはずですが…」と山本住職。「焼き打ちを経験し、消火用に滝や池を備えたのかも」と推測する。
 今冬は雪が多いものの、お不動さんの凍り具合は「まだまだ」だそう。寒くなればなるほど、違った表情が拝めるという。(真鍋 愛)

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