ビギナー登山(4)「岩尾城跡」 光秀が攻略した山城 山頂に石垣などの遺構
2022/05/29 05:30
天守台からの勝景に主君(上司)もご満悦だった=丹波市
「丹波三大山城」といえば、八上城(兵庫県丹波篠山市)、黒井城(丹波市)、八木城(京都府南丹市)。今回はあえて、岩尾城跡を選んだ。立派な石垣があると聞いたからだ。同行してくれたのは、上司にあたる藤井洋一総局長(57)だ。およそ440年前、明智光秀が攻め落とした岩尾城に、上司(主君)と部下(家臣)で攻略を試みた。(谷口夏乃)
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岩尾城跡は、蛇山(標高358メートル)山頂にある。複数あるルートのうち、和田小学校(丹波市山南町和田)からの登山口を選んだ。
登山道沿いの樹木などには頂上までの20ポイントが記され、スタート地点には「1/20」とあった。序盤は暗がりのゆるやかな上り。大人1人がやっと通れる道幅だ。しばらく歩くと視界が開け、少し急な坂道になった。徐々に息が上がる。毎朝30分のジョギングを欠かさない総局長は、息切れせず黙々と進む。
中盤を過ぎた「14/20」辺りで、突如下りになった。敵兵を防ぐ人工的な深い谷「堀切」だった。近くには深さ7メートルの「堀井戸」もあり、標高300メートルながら1メートルほどの水をたたえていた。
本丸へ向かう急斜面を登り切ると、出発からおよそ40分で攻略(登頂)できた。主郭部には立派な石垣、曲輪(くるわ)や天守台もある。眼前に広がる絶景に、総局長もスマートフォンを取り出し、笑顔でパシャリ。その体力と脚力に驚かされるばかりだった。と、思っていたら、後日こんなメールが。「筋肉痛で階段を下りるのがちょっと…」
登山口近くにある薬草薬樹公園には、薬草風呂「丹波の湯」がある。登山後に汗を流すのもお勧め。
【メモ】和田小学校は北近畿豊岡自動車道氷上インターチェンジから南西へ約20分。JR福知山線谷川駅から坂尻行きバスで「和田小学校前」下車。和田地域づくりセンター駐車場が開放されている。校内を通過するため、平日は同校(TEL0795・76・0002)に連絡が必要。丹波市観光情報センター丹波ええとこナビTEL0795・70・3501(火曜定休)
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