独特の甘みとこく 黒大豆「丹波黒」の植え付け、児童や外国人が体験 地域交流に一役 丹波地域
2022/06/28 05:30
黒大豆の苗を植え付ける西紀南小学校の3年生たち=丹波篠山市川北
独特の甘みとこくが特長の黒大豆「丹波黒」が、丹波地域で植え付けの季節を迎えている。各地で農家が地元住民や外国人、小学生を招いて作業を進め、高い知名度を誇る特産品は地域交流にも一役買っている。(那谷享平)
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県によると、丹波地域で古くから栽培されており、2021年2月には「丹波篠山の黒大豆栽培」が「日本農業遺産」に選ばれた。10月上旬に販売される枝豆は全国的に人気だ。
丹波篠山市川北にある黒大豆の地域特産物マイスター山本博一さん(83)の畑では21日、近くの西紀南小学校の3年生16人が苗の定植を体験。学校でトレーにまいた種から育てた苗を手に取り、スコップなどで丁寧に植えていった。篠山東雲高校で農業を学ぶ高校3年生4人も手伝った。
作業後には山本さんから枝豆が振る舞われた。男子児童は「粒が大きくて甘かった。(農作業を)高校生のお兄さんが優しく教えてくれた」。児童たちは季節ごとに、花の観察や収穫にも取り組むという。
丹波市でも19日、同市柏原町南多田の農地で、地元自治会が主催する植え付けイベントがあり、住民ら約100人が集まった。同市国際交流協会を通じて外国人18人も参加。ベトナム出身のダオ・ティ・ミーリンさん(25)は「『黒豆』と『手でぎゅっと押さえる』という日本語を覚えました。10月に収穫して食べてみます」と笑顔を見せた。