播磨西幼稚園、来春から認定こども園移行へ 町の私立保育所、土地取得困難で公募不調
2022/02/15 05:30
2023年4月に認定こども園への移行を予定する播磨西幼稚園=播磨町北本荘4
待機児童の解消に向け、兵庫県播磨町は2023年4月、播磨西幼稚園(北本荘4)の幼保連携型認定こども園への移行を予定している。町内の別の場所で私立保育所の開設を目指したが、まとまった土地取得が難しいことなどから、公募に応じた事業者がいなかったため、町が独自の対策に乗り出す。移行後は、播磨西小学校で給食を調理し、同園に配送する「親子方式」を導入する。(門田晋一)
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現在、同幼稚園は定員190人に対して約90人が通園。移行後は3~5歳児を対象に定員約140人を見込み、1号認定(幼稚園児に相当)と2号認定(保育利用)の子どもの混合クラスになる。全員に給食を提供。配膳室の新設など整備費は数千万円を見込む。
同町では、2号と3号認定(0~2歳)の子どもの保育施設が不足していたが、19年度の小規模保育施設の新設で3歳未満の課題は解消した。だが、3~5歳の保育は17、19年に3回ずつ、保育所を開設する民間事業者を募ったが、全て不調。町域の狭さから建設用地の確保が難しい上に、住宅地には建てづらいなどの理由で集まらなかった。
そこで、町は町立幼稚園の認定こども園化を模索。給食室がある同小学校に隣接する播磨西幼稚園に白羽の矢を立てた。当初、幼稚園が保育時間を確保する幼稚園型で検討したが、県独自の基準で保育室の面積が53平方メートル以上とされ、保育室の棚の撤去などが必要だった。県などによると、既存建物の面積が幼稚園、保育所の機能を併せ持つ幼保連携型の基準は満たしており、移行が可能になったという。
町の担当者は「保護者のニーズにあった受け入れが可能になる」と話す。