東播特産「六条大麦」をむぎみそに 地元工房の女性ら製造、香りと食感味わい深く JA兵庫南が発売

2022/10/14 05:30

東播地域特産の六条大麦で造ったみそをPRするいなみマイマイ工房代表の吉岡敏子さん=稲美町国岡

 JA兵庫南(本店・兵庫県加古川市)は、東播地域特産の六条大麦を原料とする、麦の風味豊かな新商品「むぎみそ」を発売した。農産物加工所「いなみマイマイ工房」(稲美町国岡)に製造委託し、9月下旬から同JAの直売所で販売している。(増井哲夫) 関連ニュース 六条大麦は麦茶だけちゃう 消費拡大へ加工品試作 東播磨特産大麦の新商品 米粒麦や大麦粉使った料理やデザート、レシピ募集 JA兵庫南 麦茶だけじゃない大麦、ストローや装飾品に 一大産地で茎活用へ プラ製品の代替も期待


 稲美町や加古川市は六条大麦の一大生産地で、2022年度は430ヘクタールで1442トンを収穫。これまでは主に麦茶の原材料となっていたが、同JAは消費拡大のために新商品開発を続けている。今年3月には小麦の代用品となる「大麦粉」、米と一緒に炊く「米粒麦(べいりゅうばく)」を発売した。
 さらなる新商品づくりを目指し、同JAの野村隆幸専務(62)が、農家の依頼でさまざまな農産物の加工品を作ってきた同工房の吉岡敏子代表(77)に相談。同工房は稲美町の米と大豆を使った商品「たべてみそ」で生産の実績があり、大麦の風味を生かしたみそを造ることになった。
 吉岡さんら工房の女性スタッフが、今年3月から仕込みをスタート。つぶした大豆と六条大麦でできたこうじ、食塩を混ぜ、空気を抜きながらたるに詰めた。
 今回完成したみそは60キロ。500グラムのパックに小分けし、一つ540円で販売している。吉岡さんは「麦の香りがして、つぶつぶの食感もいい。みそ汁はもちろん、もろみみそにしてキュウリなどをつけたら抜群」と太鼓判を押す。
 むぎみそは、「にじいろふぁ~みん」(TEL079・495・7716)や「ふぁ~みんSHOPいなみ」(TEL079・497・0222)をはじめ、同JAの直売所8店で取り扱っている。

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