日本のナポリになれるのか 淡路で挑戦、デュラム小麦の生パスタ

2018/10/29 16:51

淡路麺業が約10年前に始め、好調の生パスタ=淡路市生穂新島

 淡路島は日本のナポリになれるのか-。生パスタを製造・販売する淡路麺業(兵庫県淡路市)は、パスタに適したデュラム小麦の栽培に島内で挑戦している。 関連ニュース デュラム小麦、収穫したよ 製麺会社の企画で浦小3年生 鎌で手作業、パスタ試食も 淡路市 【食料危機対策方針】「平成の米騒動」念頭 小麦や大豆、畜産物も 耕作放棄地で古代小麦生産 神戸・北区の畑で栽培に成功 「パンのまち」としてブランド化へ

 デュラム小麦は高温で乾燥した地域での栽培に適しており、地中海沿岸や北アフリカ、中央アジア、アメリカ大陸で生産される。
 タンパク質が豊富で食物繊維の含有量が高いほか、カルシウムや鉄分も多く含まれ、栄養バランスが取れているのが特徴。同社では主にアメリカやカナダ産を使用している。
 同社がイタリア産のデュラム小麦を取り寄せ、島内で栽培を始めたのは数年前から。地元農家の協力を仰ぎ、淡路市内の畑で育てている。親子連れらを対象にした収穫会なども開く。
 さて、出来はどうか。「風味が強く、少しくせがある。現時点では理想の30%というところ」と出雲文人社長。今後も改良を重ね、「日本のパスタ文化に革命を起こす」と宣言する。
 温暖な瀬戸内気候で年間を通じて比較的雨が少ないとされる淡路島は、地中海の気候に近いという。世界中の美食家をうならせる100%淡路産の生パスタの完成。ああ、待ち遠しい。(三島大一郎)

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ