淡路島は日本のナポリになれるのか-。生パスタを製造・販売する淡路麺業(兵庫県淡路市)は、パスタに適したデュラム小麦の栽培に島内で挑戦している。
デュラム小麦は高温で乾燥した地域での栽培に適しており、地中海沿岸や北アフリカ、中央アジア、アメリカ大陸で生産される。
タンパク質が豊富で食物繊維の含有量が高いほか、カルシウムや鉄分も多く含まれ、栄養バランスが取れているのが特徴。同社では主にアメリカやカナダ産を使用している。
同社がイタリア産のデュラム小麦を取り寄せ、島内で栽培を始めたのは数年前から。地元農家の協力を仰ぎ、淡路市内の畑で育てている。親子連れらを対象にした収穫会なども開く。
さて、出来はどうか。「風味が強く、少しくせがある。現時点では理想の30%というところ」と出雲文人社長。今後も改良を重ね、「日本のパスタ文化に革命を起こす」と宣言する。
温暖な瀬戸内気候で年間を通じて比較的雨が少ないとされる淡路島は、地中海の気候に近いという。世界中の美食家をうならせる100%淡路産の生パスタの完成。ああ、待ち遠しい。(三島大一郎)