デブ猫

ご愛読ありがとうございました

2025/02/08 19:30

 マルを故郷の愛媛から旅立たせようと思い立った3年前。真っ先に脳裏をよぎった次なる旅の舞台が兵庫であり、声をかけさせてもらったのが「神戸新聞」さんでした。



 それから3シリーズにわたり、マルは兵庫の全市町を回りました。同じように兵庫中の市町を巡りながら、僕たちもたくさんの人の温かさに触れました。兵庫県の顔見知りが、3年前より100人以上増えました。



 この3年間は、兵庫が揺れ動いた時期でもありました。その様子を決して部外者としてでなく、当事者として見守りながら、県が二つに分断されていく様子を、悲しい気持ちで見ていました。



かのうかりんさん、早見和真さん



 子どもたちに見せたい光景だとは思えませんでした。自分とは違うもの。そう排除することの愚かしさもまた『かなしきデブ猫ちゃん』のテーマだったと思っています。



 次なる舞台は広島県です。また毎週土曜日に、今度は「中国新聞」さんでマルは旅を続けます。



 3年間、本当にありがとうございました。



 兵庫がマルを拾ってくれたこと、受け入れてくれたこと、そしてさみしがってくれたことを、僕たちは絶対に忘れません。



 みなさまと会えて幸せでした。必ずまた会いましょう。



 その日までどうかお元気で。



かのうかりん


早見和真


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