介護の傍ら「魂の時間」/心がふわっとなってくれたら
「しばらくは 離れて暮らす コとロとナ つぎ逢ふ時は 君といふ字に」-。似顔絵師のタナカサダユキさん(57)=大阪府茨木市=は、コ・ロ・ナの片仮名3文字を使ったイラストと短歌の作品を作り続ける。昨年4月、自身のフェイスブックに上げると、たちまち拡散。新型コロナウイルスの感染拡大でざらついた心を潤してくれる、と評判を呼んだ。テレビ番組で取り上げられ、兵庫県人権教育研究協議会の冊子の表紙にもなった。その後もコ・ロ・ナの3文字は「夢」や「喜」といった文字になり、癒やしの作品が次々に生まれた。しかし、創作の背景には、感染禍と母親の介護に苦悩する壮絶な日々があった。(中部 剛)
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