伝説のゴールを覚えていらっしゃるだろうか。
2011年3月29日に行われた、サッカーの東日本大震災復興支援チャリティーマッチ。
被災地から遠く離れた大阪の地で、当時44歳の三浦知良(横浜FC)が鎮魂のゴールを決めた。
震災発生から18日。
長く日本サッカー史に足跡を刻んできた「カズ」は、暗く沈み、光を求めていた被災者やファンの感情を激しく揺さぶった。あの時見せた背番号11の舞は、10年たっても色あせない。
なぜ彼は、これほどに多くの人々を励ますことができるのか。
(神戸新聞運動部・小川康介)
残り文字数 4511 文字 記事全文 4753 文字