令和2年度(上)姫路の未来図描くヒントに
2020/09/27 18:16
中学生から社会人までの73人が16グループに分かれ意見を交わした=いずれも姫路市内
ふるさと・ひめじの未来を語り合おう
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若い世代の人たちが姫路への思いや将来像について話し合うタウンミーティング「ひめじ創生SDGsカフェ」がこのほど姫路市内で開かれた。参加者は中学生1人、高校生44人、大学生5人、社会人23人の計73人。今回は「自分でできるSDGsを探してみよう」をテーマに、国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)達成へ、姫路で実現できそうな取り組みについて意見を交わし、地方創生に向けたアイデアをまとめた。
一人一人が取り組めるSDGsって?
「ひめじ創生カフェ」は、人口減少の中でまちの活力を維持するため、姫路市が2016年にまとめた「ひめじ創生戦略」の一環として開いており、今回で5回目。まちのにぎわいを生み出すためのアイデアを若い世代から募り、施策に生かす狙いがある。今回は「ひめじ創生SDGsカフェ」と名称を改め、SDGsのテーマに沿って持続可能な未来のまちづくりのためのアイデアを出していくことになった。後日、「深掘りフォロー会議」を実施し、市政に反映させる方策を探る。
中学生から社会人まで 若者73人が討議
主催者を代表してあいさつに立った清元秀泰・姫路市長は「今年2月、市議会議場で開いた高校生議会で、高校生の代表者から、姫路市はもっとSDGsに取り組んだほうがいいという意見をいただいたことがきっかけで今回の開催となった。皆さんから出されたアイデアについては、できない理由を考えるのではなく、ハードルをクリアし実現できるようにするのがわれわれの仕事。今年も斬新なアイデアを期待している」と述べた。
国連の17の目標から選択、考察
このあと、外務省から摺河学園(姫路市)の学園長として派遣され、ニューヨークの国際連合日本政府代表部でSDGsを担当した経歴を持つ山田基靖氏がSDGsの考え方と背景をわかりやすく紹介。「15年に国連で193カ国の同意のもと採択されたSDGsは、異なる社会とのつながりが生まれる変革こそが、その本質だ。30年までを年限とする17の国際目標を掲げているが、この目標について、ひとごとではなくすべての国が取り組み、だれ一人取り残さずに実現させていく、という考え方が重要だ。今日集まった、分野も世代もばらばらの皆さん方だからこそ出てくる多様なアイデアこそが姫路の未来のあり方をつくっていくということを念頭に置いて話し合いをしてほしい」と語った。
議論の前に、ファシリテーターを務める甲南大マネジメント創造学部の青木慶准教授が「アイデアをまとめていくうえで、自分事としてとらえる、5W1Hで意見を盛り込む、積極的にメモを取る、他人の意見を取り込む、という四つのポイントを意識して進めてみてほしい」とアドバイスした。
その後、73人の参加者が16の小グループに分かれて意見交換がスタート。第1ラウンドでは、自己紹介のあとリーダーを決め、SDGsの17の目標の中からそれぞれが関心のあるものを選び、なぜ選んだのか発表。その目標に向けて今すぐ姫路で取り組めそうなこと、一人で実現するのは難しそうでも実現させたいと思うことを書き出した。
休憩を挟んでの第2ラウンドでは、第1ラウンドで出された意見を共通項でくくって分類し、分類ごとにそのアイデアを実現させる方法について意見を出し合った。