令和2年度(中)まち輝かすプラン続々

2020/09/27 18:38

グループの代表が「実現させたいこと」を発表=いずれも姫路市内

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 若い世代が姫路のまちの将来像について話し合う「ひめじ創生SDGsカフェ」がこのほど姫路市内で開かれた。中学生、高校生、大学生、社会人の計73人が参加し、16のグループに分かれて意見を交わした。A~Pの各グループがまとめたアイデアを紹介する。
観光や企業誘致、教育…多彩に
 観光についての提案を行ったのはC、H、J、O、Pの5グループ。Cは、姫路の魅力を世界に発信するためには、市民が情報技術基盤に通じていることが重要とし、若い世代が高齢者にデジタルの活用を教える場を設けるアイデアを披露した。
ICT、世代交流など鍵
 Hは、姫路をPRするために、姫路出身の有名人を起用した動画の作成を提案。Jは、コロナ禍の中での観光PR手法としてVR(仮想現実)を駆使した動画をつくり、姫路城以外の知られざる新しいスポットを紹介することで滞在型観光につなげる案を説いた。
市長「すぐ採用したいものも」
 Oは、姫路を新たな視点で紹介するために高校生による観光マップの作成を、Pは、世界から来る観光客をもてなすために、市民に多言語で姫路の魅力を伝える語学学習の機会をつくるようそれぞれ提案した。
 人や企業を呼び込むための取り組みを紹介したのがA、G、Mの3グループ。Aは、東京一極集中の解消のために空き家を改装してベンチャー企業に貸し出し、企業誘致を兼ねた姫路の活性化を提案。Gは、市内の農家などをゲストハウスにして市外の人に来てもらい地域おこしにつなげる週末住人制度の活用を提案した。Mは、空き家を改装して市外から古民家カフェの経営者を誘致し、クラウドファンディングで誘致資金を集めるアイデアを挙げた。
 教育についての提案を行ったのはI、Lの2グループ。Iは、教育にICT(情報通信技術)を活用し、小中、中高での連携教育や世代間、国際交流のイベントなどに生かすべきと提案。Lは、姫路の学校に通わせたいと思える教育環境づくりとして、自然に触れる体験学習や企業と協働する機会を増やすアイデアを紹介。それがひいては姫路で働く人を増やすことにつながる、と説いた。

 ごみの問題について触れたのがK、Nの2グループ。Kは、市内のごみを減らすために市民にマイボトルを持ち歩いてもらい、専用の自販機を市内に設置し、ポイントをつけることで利用を促すアイデアを紹介。Nは、姫路の海をきれいにするために、海辺のごみ拾いとマリンスポーツを同時に行えるイベントの開催を呼びかけた。
 そのほか、Bは、市内でボランティア活動が活発に行われていることを広く周知し、さらに参加を促すことを提案。Dは、貧困や飢餓で苦しんでいる人や教育を受けられない子どもに対しクラウドファンディングや募金を通じた支援を呼びかけ、「姫路を貧困者が日本一少ないまちに」と訴えた。
 Eは、働く一人一人の市民のスキルアップが地域の活性化につながるとの考えからコミュニケーションスキルなどの教育の必要性を説いた。
 Fは、商店街の利用を増やす方策を提案。その手法としてインスタグラムなどを使ったイベント開催や商店街でのトライやる・ウィークの実施などを挙げた。
 講評した清元秀泰・姫路市長は「すぐにでも採用したいアイデアがいくつかあった。職員とともに実現のためにどうすればいいか考えていきたい」と述べた。

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