アクセル全開で新聞お届け 急坂と戦う本紙配達員

2018/08/09 16:59

急坂をバイクで上り、夕刊を配達する武田さん=神戸市灘区篠原伯母野山町3

 神戸市灘区北西部がエリアの「六甲専売所」(灘区国玉通2)の配達は、急坂との戦いだ。配達歴23年。長峰、篠原伯母野山地区を担当する武田裕彦さん(46)の苦労は絶えない。 関連ニュース 神戸中心部のバス1日乗り放題券、市民は半額に アプリで登録すれば11月末まで最大5回 神戸市と芦屋市のごみ処理広域化、来年にも協議書締結で調整 30年度以降受け入れ開始 三田市、市民病院看護師らの給与保障へ 指定管理制導入で固定給最大2割減 公務員と同等の待遇検討

 朝刊は折り込み広告が厚いため、一度に配達先全ての朝刊を積むと、前かごが重すぎてバイクが坂を上らない。冬季は道路が凍結することも多く、バイク配達をあきらめ、徒歩に切り替えると、配り切るのに約3時間半もかかる。
 午後4時過ぎ、篠原伯母野山地区の坂の頂上で、夕刊配達中の武田さんを待ち構えた。遠くから「ブブブブ」と、今にも止まりそうな低いエンジン音が近づいてくる。アクセルは全開だ。
 武田さんのバックには、神戸の街並みと海が広がる。「配達は一番しんどいエリアやけど、その分景色は抜群」と川崎宏和所長(48)。配達を終え、坂を下る武田さんを見送りながら、心でつぶやいた。「うん、絵になる」。(真鍋 愛)

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