兵庫の思い 東北へ
助け合いの力 いま実感

打田諭志さん (67)
災害支援ボランティアネット「丹(まごころ)」代表/丹波市

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兵庫の思い 東北へ
助け合いの力 いま実感

打田諭志さん (67)
災害支援ボランティアネット「丹(まごころ)」代表/丹波市

 まさか地元の丹波で活動することになるなんて。昨夏の豪雨災害まで思いもしませんでした。
 もともと僕らのグループは、日本各地の被災地を支援するために発足しました。東日本大震災から1年後、東北などで汗を流してきたメンバーが集まりました。僕自身は昔、台風で自宅が倒れかけた時、役場の人に助けてもらったことがあり、いつか自分も役に立ちたいと思っていたんです。
 グループで初めて宮城県七ケ浜町を訪れたのは2012年8月でした。小さな女の子に「また来るね」って声をかけたら、「そう言って、来た人はいないよ」って言われまして。帰りのバスで「必ずまた来よう」と誓い合いました。
 それから計8回、七ケ浜町や南三陸町に行きました。がれきを撤去したり、持参した米や野菜で料理を作って仮設住宅で振る舞ったり。また東北に行こうと準備していたら、地元が被災してしまった。
 あちこちで家や畑に土砂が流れ込み、とても僕らだけで何とかなる被害ではありませんでした。そんな時、助けてくれたのは、やはり全国のボランティアでした。東北で知り合った人も駆け付けてくれて、本当にありがたかった。人と人とのつながりの大切さをあらためて感じています。
(聞き手・辰巳直之)
=おわり=


2015年2月21日掲載
写真撮影場所:

丹波市市島町上竹田