阪神・淡路大震災24年 被災地で追悼の朝迎える

2019/01/17 15:27

「1995 つなぐ 1.17」と浮かび上がった竹灯籠=17日午前5時38分、神戸市中央区加納通6、東遊園地(撮影・後藤亮平)

 6434人が亡くなり、3人が行方不明となった阪神・淡路大震災は17日、発生から24年の朝を迎えた。午前5時46分、観測史上初の震度7の激震に見舞われた兵庫県内の被災地。追悼行事は50カ所以上で営まれ、遺族や被災者らが鎮魂の思いを共有する。防災訓練やシンポジウム、音楽イベントなども各地で開かれ、震災の記憶と教訓の継承が図られる。 関連ニュース 最後のトーホーストア閉店 神戸の阪神大石駅店に惜しむ列 兵庫で61年の歴史に幕 神戸マラソン2024、復興の地を2万人駆ける 阪神・淡路大震災から来年1月17日で30年 神戸の街、2万人が駆け抜ける 「神戸マラソン2024」17日号砲 終盤の難所は今大会が最後に


 昨年は災害が相次いだ。大阪府北部地震(6月)では住宅被害の99%にあたる約5万8千棟が一部損壊で、多くの被災者が国の公的支援の対象から外れた。死者236人を数え、平成最悪の水害となった西日本豪雨(7月)では、避難生活の体調悪化などによる「災害関連死」が繰り返された。24年前の課題は、今なお続く。
 30年以内の発生確率が70~80%とされる南海トラフ巨大地震で、政府は最大32万人の死者数を想定する。国難となる大災害はいつ起こるか分からない。自力避難が困難な高齢者や障害者らはすぐそばにいる。1人でも多くの命を守るため、助け合える地域コミュニティーの重要性が一層高まっている。(金 旻革)

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