晩夏の風物詩 300年の歴史ある塩屋音頭

2018/09/12 00:29

太鼓やお囃子のリズムに合わせ、地元住民らが次々に踊りの輪に加わった=24日夜、塩屋町東市民公園

 神戸市垂水区塩屋の小さな公園で24日夜、「塩屋音頭」と呼ばれる盆踊りの輪ができた。民家や商店がひしめく地区にある塩屋町東市民公園(塩屋町3)。小雨が降る中、集まってきた地元住民らは心地よい太鼓やお囃子のリズムに合わせ、ゆったりと踊りを楽しんだ。 関連ニュース 神戸で4人死亡、42人感染 新型コロナ 40代男性、コロナで相次ぎ死亡 重篤な基礎疾患なし 神戸で新たに6人死亡、33人感染 新型コロナ

 江戸中期に始まり、300年近い歴史があるとされる塩屋音頭。戦後に担い手の青年会が解散して一時途絶えたが、1978年に地元住民らが保存会を立ち上げ、復活させた。以降、塩屋地区の晩夏の風物詩として親しまれている。
 辺りが暗くなり始めた午後7時、高さ約5メートルのやぐらが組まれた園内でちょうちんが点灯した。最初は園内にほとんど人がいない状態だったが、音楽が流れ始めるとどこからともなく老若男女が現れ、踊りの輪に加わった。
 塩屋地区に住んでいた祖母に連れられ幼少期から踊っているという女性(50)=東灘区=は「誰でも受け入れてくれる親しみやすさこそ、この町の魅力。それがうれしくて毎年来ています」。息子(16)も毎年訪れるといい、「いつか自分の子どもとも来てみたい」と笑顔だった。
 25日も午後7時から同11時ごろまで催される。(西竹唯太朗)

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