群衆の怒り、混沌の現場…「歴史は夜作られる」出身地・明石で不肖・宮嶋報道写真展
2021/03/27 05:30
宮嶋茂樹さんが国内外を飛び回って撮影した報道写真=明石市上ノ丸2
兵庫県明石市出身の報道カメラマン宮嶋茂樹さん(59)の個展「不肖・宮嶋報道写真展 歴史は夜作られる」が26日、市立文化博物館(同市上ノ丸2)の2階ギャラリーで始まった。国内の被災地や社会を揺るがした事故現場をはじめ、海外取材などで撮影した約70点を展示している。
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同写真展実行委員会が主催。宮嶋さんは高校時代まで明石市で過ごし、日本大学芸術学部写真学科へ進学。写真週刊誌専属カメラマンを経てフリーとして活躍する。
地元明石で15年ぶりとなる今回の写真展では、日没から夜明けに撮影された写真を集めた。阪神・淡路大震災発生直後の建物が倒壊した街並み、尼崎JR脱線事故の救出作業は穏やかな日常が覆った現場の混沌(こんとん)さを記録する。反体制活動を取り締まる法律への抗議デモが沸き起こった香港での1枚は、群衆の怒りのうねりが写真を通して迫ってくる。
宮嶋さんは「振り返ると夜間に撮影した写真が多いと気付いた。写真の臨場感が伝われば」と話す。
4月4日まで(3月29日は休館)。入場無料。同展実行委TEL070・5543・4271
(川崎恵莉子)