「SDGs」の考え方学ぶ 卒業生の起業家ら講演 明石北高

2021/06/30 05:30

明石北高卒業生の久保駿貴さんの話に耳を傾ける生徒=明石市大久保町松陰

 国連の持続可能な開発目標(SDGs)への理解を深める講演会が29日、兵庫県の明石北高校(同市大久保町松陰)であった。岡山大上席副学長の横井篤文さん、同高OBで起業活動に取り組む久保駿貴さんを招き、全校生徒約900人がSDGsの考え方や実践例を学んだ。 関連ニュース SDGs、「もったいない」が羅針盤 ひとはく研究員だより 衛藤彬史研究員 兵庫県、産業界のSDGs支援へ 中小企業に「推進宣言」促し 産地組合に補助制度新設 SDGs取り組み加速へ 官民連携で推進センター 神戸経済同友会が提言

 特色ある高校づくりを推進する「インスパイア・ハイスクール」事業の一環。新型コロナウイルス感染症対策のため、生徒は各教室でオンラインで視聴した。
 横井さんは、限界集落に人を呼び込もうと地域活性化に取り組む若者の実例などを紹介。SDGsを勉強することで「身近なことから世界を考え、社会と経済、環境を統合的に考えられるようになる」と強調。「SDGsは一人一人の未来を考えること。夢や志を持ってこれからも進んでほしい」と語った。
 他方、久保さんは昨年、面接で落ちた就活生を他社に推薦できる新サービスを開発。SDGsの理念「誰一人取り残さない」を就活の現場で実現した。「友達が就活に困っていたのが開発のきっかけだった。常識を疑うことで新たなアイデアが生まれる」とアドバイスを送った。
 同校2年の男子生徒(16)は「もっと視野を広げて自分たちにもできることを考えたい」と話した。(川崎恵莉子)

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