長期入院の子とわらべ歌聞いて 植村花菜さんらの14曲収録 新生児治療室などにCD寄贈

2021/09/30 05:30

完成したわらべ歌のCDとベビーマッサージの冊子を手にする南田理恵さん=西宮市神楽町

 兵庫県西宮市や宝塚市などで妊婦の産前産後ケアに取り組む助産師らが、わらべ歌のCDやベビーマッサージの手法を紹介した冊子を全国の新生児向け集中治療室(NICU)などに寄贈するプロジェクトを始めた。コロナ禍で親子の面会時間が大幅に制限されているケースもあるといい、助産師らは「赤ちゃんとのスキンシップに役立ててほしい」と期待する。(石沢菜々子) 関連ニュース 川西ゆかりの音楽家を応援 市のオリジナル動画にKa-Naさんら 「トイレの神様」Ka-Naさんの子育て 邪魔しないで個性伸ばす 赤ちゃんのしわや産毛、胎児のようなポーズ…「ニューボーンフォト」じわり人気

 助産所などを運営するママズケア(西宮市)が呼び掛けた「小さな赤ちゃんスキンシップ応援プロジェクト」実行委員会の主催。
 ママズケア代表で助産師の南田理恵さん(53)は26年前、宝塚市で産前産後ケアの助産所を立ち上げた。現在は西宮も含めた2カ所の助産所に加え、東京や愛知県のサテライト拠点も展開。乳房ケアや育児相談、赤ちゃんの発育チェックなどを通じて月約250人の母子を支援する。
 今回のプロジェクトは、出産した子がNICUで過ごす母親たちの「わが子になかなか会えない」という声がきっかけでスタートした。コロナウイルス感染防止のため、5日おきに1回15分しか面会できない病院もあるという。長期入院で子どもとの接し方に戸惑う母親もいて、入院中から実践しやすい手法を考えた。
 わらべ歌のCDには、ママズケアの利用者でもあるシンガー・ソングライターの植村花菜さん(川西市出身)らが歌う14曲を収録。わらべ歌に合わせて手を動かすベビーマッサージの冊子も作成した。このほど約500セットが完成し、寄贈を希望する病院や施設を募っている。
 「入院中から親子の愛着を安定させ、人との関わりが好きな子どもに育つ一助にしたい」と南田さん。寄贈分以外は、ママズケアのホームページから1セット千円で販売し、収益は日本母乳バンク協会に寄付する。ママズケアTEL0798・58・0209

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