民家に「幻のヘビ」シロマダラ 男性「縁起がいい。いいこと起こるのでは」 宝塚

2022/10/01 05:30

今中良広さん宅で見つかったシロマダラ=宝塚市

 夜行性で目撃例が少なく、「幻のヘビ」とも呼ばれるシロマダラを、兵庫県宝塚市の農業今中良広さん(73)が自宅敷地内で捕獲した。体長は40センチくらいで、直径は0・8センチ。グレーの体に黒色の帯模様がある。今中さんは「希少なヘビが自宅で見つかるとは思わなかった」と驚いている。 関連ニュース マムシかと思った…幻のヘビ「シロマダラ」発見 主婦が3歳息子を守ろうとして捕獲 「幻のヘビ」のはずが…全国で相次ぐ目撃情報 専門家「そう呼んだことは一度もない」 小学生が“幻のヘビ”捕獲 ため池で発見


 シロマダラは北海道や本州、九州などに生息する日本固有種で無毒。兵庫県版レッドデータブックでは、Cランク(存続基盤が脆弱(ぜいじゃく))に記載されている。県内では三田市や丹波篠山市、明石市、たつの市などで確認されている。
 9月17日午後10時ごろ、今中さんの孫明里さん(10)が屋外のトイレに行こうとした際、地面で体を丸めて、じっとしているのを発見した。今中さんがインターネットで検索し、シロマダラの可能性があることが分かった。
 神戸新聞が県立人と自然の博物館(三田市)の太田英利研究員に写真をメール送信し確認してもらうと「シロマダラに間違いない。まだ幼体ではないか」とのこと。「県内で度々捕獲されており、非常に希少ということではない。夜行性で昼は岩や木の下に隠れている。食性も爬虫(はちゅう)類を好むため、限られた環境でしか生きられず、個体数も減り、人目につきにくくなっている」と話した。
 今中さんは捕獲してから数日間、昆虫の飼育ケースに入れて観察していたが、シロマダラと判明したため、近くの山へ逃がした。ヘビは幸運の象徴ともされており、今中さんは「縁起がいい。何かいいことが起こるのでは」と笑顔を見せた。(西尾和高)

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