姫路の企業、会社前の港にヨットハーバー整備へ 「瀬戸内の玄関口」目指す

2022/01/19 05:30

オクムラボート販売の本社前でヨットハーバーへの思いを語る奥村雅晴社長=姫路市的形町的形

 国内屈指のヨットビルダー、オクムラボート販売(兵庫県姫路市的形町的形)が、同社前の港でヨットハーバーの整備を進めている。係留設備などを増やし、手ごろな価格で利用できる施設にして、早ければ5~6月の完成を見込む。奥村雅晴社長は「若者などマリン人口の増加につなげ、的形が『瀬戸内の玄関口』となるように盛り上げたい」と話している。 関連ニュース なぜ、こんな場所に… 豪快人生の証し?ラーメン店の駐車場に大型ヨット 西宮ヨットハーバーのレジャー拠点「海の駅」に認定 阪神間で2カ所目 大橋のたもとでアスレチックやバーベキュー…マリンピア神戸に新レジャー施設 25年ごろ開業目標

 1918年創業の同社は、ヨットの製造・販売、ボートやヨットの陸上保管などが事業の柱。海洋冒険家の堀江謙一さんが62年、日本人初の太平洋単独無寄港横断に成功した際に乗った小型ヨット「マーメイド号」の制作でも知られる。
 ヨットハーバーは、北欧風の工場棟がある同社前の細長い港に整備している。事業費には、国が企業の新事業などを支援する「事業再構築補助金」を活用。ヨットなど約40隻が並び、これまでも通称・的形ヨットハーバーと呼ばれてきた。同社が新たに係留設備やトイレなどを設け、60~70隻規模の施設へと拡充する。ヨットの整備、修理などのため海からつり上げるクレーンも2基備える。
 奥村さんによると、的形はヨット好きの間では広く知られた場所。日本を代表するヨットハーバーがある神奈川県の湘南地域になぞらえ「関西の逗子・葉山」と言う人もいるそうだ。「海水浴なども含め、海で遊ぶには絶好の場所。多くの人が気軽に海に出ていける場所にしたい」と話している。(段 貴則)

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