リメーク着物で姫路発ブランド「うたかたの恋」 リゾート感あふれる洋服へ

2022/04/23 15:00

着物や1980年代の生地を使った商品を手にする福田ひかるさん(右)と前田和樹さん=姫路市二階町

 着物をリゾート感あふれるデザインの洋服にリメークする新ブランド「うたかたの恋」が今春、兵庫県の播磨に誕生した。手掛けるのは、姫路市二階町の二階町商店街で、アンティーク着物販売店「侘(わ)びすけ」などを経営する福田ひかるさん(59)ら。5月15日に同店舗を改装して専用売り場を構えるほか、海外にも販路を広げる。(段 貴則) 関連ニュース フィギュア三原舞依「どの瞬間も大切な思い出」 甲南大卒業、はかま姿で晴れやかに 着物のプロも絶賛!米津玄師『死神』MVの着物姿がパーフェクト 落語家さながらの所作にも「しびれた」! 双子で脳性まひ、夢見た晴れ着で姉妹が「成人式」 知人美容師が車いすの人向け着付け習得


 福田さんは、同店併設の着物レンタル店「城下町スタイル」、ゲストハウス「うたかた」も営む。着物の上質な絹地を生かし、デザイン力の高い商品へとリメークしようと、アパレルメーカーのオーナー、前田和樹さん(54)=加古川市=とともに、姫路発の新ブランドを立ち上げた。
 テーマは「女性の自由や自立、愛」。福田さんは「はかなさを感じるブランド名にした。商品を手に取った女性たちそれぞれが、イメージを広げてもらえたら」と話す。
 着物からスカートやノースリーブ、ワンピースなどを作る。巻きスカート(1万5千円前後)はフリーサイズで、インドネシア・バリ島など、海外のリゾートを意識したスタイルに。また、リメーク品に合わせる服もそろえる。1980年代や環境に優しい生地などを使い、無地のTシャツやカラフルなパンツなども商品化。前田さんは「着る人一人一人に合わせた服をプロデュースしていく」と力を込める。
 販路は、自前の店舗や大手通販サイトに加え、「姫路の地の利」を生かして海外にも進出する。
 福田さんは「新型コロナ禍の前は世界中から姫路に人が来ていた。うちのゲストハウスに泊まり、今も交流を続けるお客さんたちを通じ、現地で扱ってもらえる店を増やしていければ」。すでに福田さんの店に来店した縁で、スペイン・バレンシアで美容院を営む日本人女性が「うたかたの恋」の商品を販売するという。
 福田さんは「着物のリメークだと感じさせないデザインを中心に、リゾート感のある服をそろえ、世界にも発信していきたい」と話している。

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