経済
イネカメムシ、兵庫で急増 コメ収量大幅減の恐れ 県防除所「来年へ対策を」
兵庫県病害虫防除所(加西市)は、コメが実らなくなる被害を及ぼす「イネカメムシ」が県内で急増しているとして、発生予察技術情報を発表し、来年の作付けに向けた対策を呼び掛けている。コメに黒い斑点を残し、品質を低下させる一般的なカメムシと違い、収穫量を大幅に減少させる恐れがあり、注意を促す。(山路 進)
イネカメムシの成虫は体長12~13ミリで黄褐色をしており、幼虫とともにイネの出穂直後にもみの汁を吸い、その時期は一般的なカメムシより10日ほど早い。もみが未成熟なため、斑点ができるだけでなくコメ自体が実らなくなるという。
同防除所が害虫調査用に設置する加西、朝来、南あわじ市の予察灯では今年、計53匹を捕獲し、過去5年平均の約7倍に上った。北・中播磨、丹波地域では、一部の田でコメが実らない事例もみられた。被害は、周囲と収穫時期が異なる品種を栽培する田ほど大きくなりがちで、虫が集中するためとみている。
同防除所は、来年の作付け計画では、周辺と出穂時期をそろえることが望ましいとしている。またイネカメムシ対策として農薬を散布する際は、一般的なカメムシ向けとは別に、その8~10日前にも実施するようアドバイスする。
イネカメムシはかつて、県内を含む関東以西に広く分布したが、1970年以降、農薬の普及などで全国的に発生しなくなっていたという。
しかしコメの品種の多様化などで2000年以降、茨城や滋賀、京都などの府県で被害が拡大した。兵庫では16年に丹波地域で約80年ぶりに確認されて以降、播磨や神戸、阪神地域の農地に現れるようになったという。
同防除所は「成虫は丘陵地帯や山の南側など日当たりの良い場所で越冬し、イネが出穂すると水田に飛来して産卵するようだ」との見方を示している。
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