ソロでも楽しい夏休み(4)山道サイクリング 電動アシストで楽々
2021/08/20 05:30
草木に覆われた山道を自転車で登る。電動アシスト付きなので、上り坂も楽々だ=神戸市北区の六甲山
有馬温泉街(神戸市北区有馬町)のお風呂でのんびり過ごす前に、面白い運動がある。ここから自転車で山道を駆け上がる「ヒルクライム」体験だ。今年4月、温泉街の一角にオープンしたレンタルサイクルカフェ「カーザ・シクリズモ」から、六甲山頂を目指した。
関連ニュース
カニのシーズン到来!! 但馬各地でイベント 即売、料理、ゲームにぎわう
「ミャーミャー」→「わかった! うちに来い!」 釣り場に突然現れたボロボロの子猫…体によじ登って助けを求める姿に胸を打たれて保護
神戸・須磨海づり公園、再開プレイベントで釣果競う ベラやスズメダイ、ガシラ…大物は?
カフェの下の階にある車庫に、太いタイヤのマウンテンバイクが8台並ぶ。電動アシスト付きで、買えば40万円はするという。「強く踏み込む必要はありません。軽くペダルに足を乗せる力感の方が、アシストが利いて進む」と、自転車レースで優勝経験もあるオーナーの大西力さん(62)。早速2人で出発した。
神戸電鉄有馬口駅の先から、シュラインロードと呼ばれるハイキング道、「裏六甲ドライブウェイ」へ進む「西回り」コースを走る。坂がきつくなるとギアを切り替えるが、電動アシストのおかげで負荷は大して変わらない。ずっと平地を行く感覚に近い。大半は舗装された道。緑を見渡し、「いい気分ですな~」なんて言いながら、時速10キロ程度で登っていく。
ハイキング道で自転車を止めて水分補給していると、麓でジージー鳴っていたせみ時雨がやんでいることに気付いた。木の葉がすれる音に、そよ風を感じる。小さな滝つぼの水しぶきは、眺めるだけで涼しい。
ドライブウェイを走行中、大西さんが教えてくれた。「ピンクのヒツジは幸せを招くみたいですよ」。カーブナンバーの標識の隅っこにあるイラストのことだ。基本は白だが、まれにあるらしい。記者はこの日、2匹見つけた。ラッキー。
山頂にたどり着いた。あいにくの雨やもやで一面真っ白だったが、「晴れていれば和歌山沖まで見渡せる」と、大西さん。
帰りは爽やかな空気を切り裂きながら、下る下る。最後の峠でさすがに足が張ってきたが、麓の集落に抜け、無事に帰還。およそ3時間で約35キロの道のりを走りきった。ちなみにコースを反対向きに走る「東回り」ルートの方が、登りがきつく、体力自慢向けという。
自転車のレンタルは4時間で4400円。カフェではプロテイン入りのミルクフラッペが味わえる。それから近所でひとっ風呂。ヒツジ2匹分の幸福、いただきました。(井上太郎)
■ソロでも楽しい夏休み(3)古書店めぐり 時空を超えた旅へ
■ソロでも楽しい夏休み(2)海釣り 釣果なくとも絶景あるさ
■ソロでも楽しい夏休み(1)乗馬 愛らしさにこぼれる笑み