10歳の節目、コロナ収束願い50万円寄付 100円貯金やお小遣いで捻出 神戸の小4女児が赤十字に
2022/02/09 05:30
日本赤十字社から表彰された和田真麗晏さん=中央区下山手通4、県公館
「コロナが無い世界になるように」。そんな願いを込め、神戸市の東須磨小4年の和田真麗晏(まりあ)さん(10)が、日本赤十字社兵庫県支部(同市中央区)に50万円を寄付した。生まれた時から10歳を目標に、両親が続けてきた1日100円貯金に、自身のお小遣いなどを加えた。和田さんは通学路のごみ拾いなど、日頃からボランティア活動に取り組んでおり、今後も「自分にできることを続けたい」と話す。(小尾絵生)
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真麗晏さんの両親は、真麗晏さんが生まれてから毎日100円ずつ貯金をしてきた。10歳になるのを祝う「2分の1成人式」を意識し、10歳の誕生日祝いに使うつもりだったという。
昨年9月の誕生日を迎えるころ、父の浩司さんが、貯金の使い道として真麗晏さんに欲しいものや、やりたいことがないか尋ねた。
「自分の欲しいものはサンタクロースにもらうから、たくさんの人が幸せになるように使いたい」。真麗晏さんはそう答えた。
日本赤十字社兵庫県支部内にある史料展示室へ見学に行くなど、活動への理解を深めて寄付先に選んだ。お年玉のほか、手伝いやテストで満点を取った時にもらうお小遣いをためた13万円ほどを足して、計50万円を用意した。
新型コロナの流行で、やりたいことを制限されてきたという真麗晏さん。ロシアで暮らす母方の祖父母に会うこともできず、学校でのマスク生活にもストレスを感じているという。
「マスクを着けずに遊びたいし、給食中に友達とおしゃべりができないのが嫌。早くコロナが無くなってほしい」と願う。
寄付は昨年9月に実施。同社からは多額の寄付をした人に贈られる金色(きんしょく)有功章を受けた。同支部の担当者によると「金色有功章の中では、最年少だと思われる」という。