有馬口トンネル完成、住民ら安全な道期待「渋滞ひどくひやひや状態だった」 県道神戸三田線
2022/03/21 05:30
車の通行が始まれば歩行者や自転車は立ち入れないトンネルの中を歩いて見学する地元住民ら=有馬口トンネル
神戸市北区有野町唐櫃の兵庫県道神戸三田線(有馬街道)に新設された有馬口トンネルで20日、完成を記念する式典があった。30日の開通を前に周辺住民約350人がトンネル内を歩いて見学し、近隣の渋滞解消などに期待を寄せた。
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神戸市兵庫区と同県三田市をつなぐ幹線道路で、唐櫃地域の山裾と川に挟まれた区間は道幅が狭く、渋滞が常態化していた。大雨時は通行が規制され、安全確保の必要性も言われていた。
神戸市は2006年度から周辺の道路の拡張と、長さ640メートルのトンネルを含む約1キロのバイパス整備に着手した。交通量を分散し、災害時の緊急輸送道路の機能を向上させる。
式典には行政や工事の関係者らが出席し、久元喜造市長は「通行がスムーズになり、安全性が格段に高まる」とあいさつした。
地元住民は、工事過程を紹介するパネルや映像を見ながら、真新しいトンネルの内部を散策した。
唐櫃台自治連合協議会の植田里美会長(47)は「渋滞がひどく、歩行者や自転車が通るのを見てひやひやする状態だった。地元として安全な道になるよう待ちわびていた」と話した。(大田将之)